レポート
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臨床現場の環境を良くする力

2021.03.17

佐藤孝洋 さとう・たかひろ (医療法人健仁会 益子病院 / 埼玉県看護連盟青年部)

その問題は、病棟レベル? 病院レベル? 法改正レベル?

『主任さん! ちょっと聞いてくださいよ!』
職場で、私はスタッフによく声を掛けられる。話の内容は、主に仕事中の困りごとであるが、時にはプライベートな相談の時もある。 それは「部下であるが先輩」というスタッフが多数いるためであると考えている。スタッフの相談を聞くときに、心がけていることは「現場の言葉を聞き改善し、 当人へフィードバックする」ということである。この言葉を念頭に、現場の困っていることの改善に注力している。これが「顧客満足度」の向上に 繋がる第一歩であると考えている。

一口に現場の問題を解決するといっても、その問題が病棟レベルなのか、看護部レベルなのか、病院レベルなのか、あるいは法改正レベルなのかで対応は異なってくる。 また、相談内容はなるべく改善に繋げられるよう努力している。
しかし、主任の立場では病棟レベルであれば解決可能であるが、病院レベルもしくはそれ以上の問題であれば対処が難しいため、 病棟師長や看護部長の力を借りることが必要となってくる。

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国会議事堂見学の際に撮った写真

働く中で「政治力」を感じること

看護師長や看護部長の「力」を借りるためには、それ相応の根拠が必要である。その「力」を借りるためには、看護部に対してより簡潔に、 かつ相手を納得させるだけの根拠やデータを持ち、それを元に具体的な改善策を提示することが必要になってくる。

このような関わりをもつことで初めて「力」を味方にでき、現場にフィードバックでき、結果をもたらすことにつながっていく。そして、そのことがひいては 病院にとっての経営に貢献できることにも繋がっていくと考える。

コロナ禍になる以前、当院にも石田まさひろ議員が実際に来院された。以前、日本看護連盟のスローガンにも『ベッドサイドから政治を変える』とあったように、 当院の職員が国会議員を身近に感じることもでき、また実際の医療現場の声を伝える良い機会となったのではと感じている。看護師の処遇改善等についても このような機会を活用することで、政治を身近に感じ、そして政治家のイメージを少しでも良いものに出来るのではないだろうかと考える。 これが主任として働くなかで学び、そして身近に「力」=「政治力]を感じていることである。「政治」というと近寄りがたい印象を持つ人も多いだろうが 「臨床現場の環境を良くする力」と言い換えれば、その必要性を理解して頂けるのではないかと考える。私は、そのように政治を捉えている。

コロナ以前のポリナビ集合写真
日本看護連盟のコミュニティサイト アンフィニ
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