2020.07.27
小川郁 編
日本看護協会出版会 900円+税
近年、難聴と認知症の関係について研究は進んでおり「認知症の35%は修正可能なリスク要因に起因する。中でも中年期の難聴はそのうちの9%を占める。」との報告があるそうです。高齢者の生活の質を上げ、社会的孤立を防ぐためにも「聞こえにくい」をほっておかないことは重要なのです。
私たちの耳は30代から加齢の影響が始まります。難聴の診断がなされ、補聴器装用が必要とされた場合、早期に補聴器を装用し聴覚トレーニングを開始することが、これらの防止につながります。
ところが、日本では補聴器の装用率が低いことが指摘されており、補聴器を装用すべき難聴者の装用率は、デンマークの53%に対し日本は14.4%と低値だそうです。
「もうトシだから」ではなく、医療者として加齢性難聴を放置することのリスクや、支援の重要性を認識させられる一冊です。
(田中志保)
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