2022.11.06
小泉悠, 鶴岡路人他
自由国民社 定価1760円
創刊75周年だそうで、ご同慶の至である。いまや、言葉の意味を調べるには、ほとんどの人がネットや電子辞書を使っている。2019年版までの「現代用語の基礎知識」は網羅主義に立っていて、年を追うごとにページが増え、ツカも厚くなっていった。しかし、いくらページを増やし、語彙を多く収録しようとも、ネットには敵わない。
編集方針を転換したのは、2020年版から。判型を少し大きくし、ページを減らし、スリムになった。網羅主義を捨て、その年・その時代の雰囲気を伝える方針に転換した。正解だ。印刷媒体が、インターネットより優位に立てるのは「編集」の妙による見せ方しかないのだから。
だから「現代用語の基礎知識」は、一生懸命読む必要はない。ただ、ぱらぱらとページを繰ってみれば、時代の気分を感じられる。2023年版の特集は「おもねらず生きる 分断社会の処方箋」で、キャッチフレーズは「ことばで よりそう」。あとは、気になるところを拾い読みすれば、十分元が取れる。
(紹介:ぐうてんべるく)
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