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すくぶん 南の島のナイチンゲール 眞玉橋ノブ物語

2020.10.08

眞玉橋加奈子・松岡由香子 作
当山百合子 絵
Mother Nurse合同会社 定価 本体2,000円+税

人は誰でも生まれた時から役割や使命を持って生きている。沖縄の言葉では、その役割や使命を「すくぶん」(職分)と呼ぶのだそう。 1985年、「フローレンス・ナイチンゲール記章」を沖縄出身者としてはじめて授与された女性がいました。ひめゆり女学生隊を率いた
看護婦長であり、戦後の復興と看護の再建に尽くした眞玉橋(またんばし)ノブです。生まれた国や誰かの役に立てる仕事をしたいと、 看護師として「すくぶん」を果たしました。
そのノブの生涯を絵本として綴ったのが本書。1945年4月からの沖縄戦で看護にあたった様子など、淡々と描かれていますが、 実際は過酷なものだったはずです。ウジやシラミ、悪臭に満ちた壕の中で、不眠不休で駆け廻るノブを、傷病兵は慈母の ごとく待ち焦がれ、慕い、その使命感の強さに勇気づけられたことも多かったそうです。
有事の看護のあり方が問われている今、この絵本は、平和や看護を見つめなおすきっかけを与えてくれるかもしれません。 なお、本書は眞玉橋ノブ研究所のサイトでも読むことができます。

(Sayaka Soma)

日本看護連盟のコミュニティサイト アンフィニ
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