2022.03.28
一般社団法人 Nurse for Nurse
門元記子さん(代表理事)
二田水彩さん(理事)
川添高志さん(理事)
キャリア開発で悩んでいる看護職は少なくないと言われています。ステップアップしたい、復職したい、キャリアチェンジしたいと思っても、信用できる情報がとても少ない。悩める看護職をサポートすることは、社会を明るく前進させる、と大学同期の3人が(NfN)を立ち上げました。
看護職同士がつながり、 情報交換できて助け合えるプラットフォームがほしい
「私たち3人は慶應義塾大学看護医療学部の一期生で、先輩がいないせいもあってか、先生方からいろいろ吹き込まれていました(笑)。起業とか、政治家になるとか、国際的な仕事とか、いろいろな可能性がある、と。それで、アメリカのメイヨー・クリニックに行ったり、いろいろな方々にお会いしたりしました。社会人になって、すごく恵まれていたんだなと思いました。キャリアを考えようとするとき、人脈がほとんどすべてじゃないですか(笑)。その人脈というものを、看護界の中でシェアできて、みんなで助け合えたらいいね、という話を門元さんから聞かされたんです」と、川添さん。
NfNを作ろうと思ったきっかけについて、門元さんが話してくださいました。「私は、長らく海外におりまして、国際保健の分野で仕事をしてきましたが(今は一時帰国しております)、 妊娠・出産を機に仕事を離れたり復職したりしている間に、コロナ禍で看護職が大変なことになってしまいました。コロナ病棟で働くとはどういうことなんだろうー人材不足というけれど、そこで働いている人たちの話を聞いたら、働いてみようという人も増えるのでは、と思ったのです。私も、復職とか、次のステップを考えていたときに、実際に現場で働いている人の声を聞きたいと思いましたし、看護職同士がつながって助け合えるプラットフォームみたいなものができたらいいな、と考えたのです。それで、組織経営のことなら川添くんに相談しよう、と。
また、私と同じ国際保健の分野で仕事をしていて、教員経験もある二田水さんなら、看護職や学生のキャリア支援についてサポートしてもらえると思い、声をかけ、3人でスタートすることになりました」
NfNが目指すもの
NfNは、ゴールとして、社会において看護と看護職に対する投資を促進し、看護職の活躍によって社会が前進することを目指します。また、ビジョンとして、看護職同士が助け合うことでローカルおよびグローバルな課題解決を導き、人々の健康が維持・増進される社会の実現を掲げています。その実現のため、看護職同士が分野横断的につながり、新たな発見を通してキャリア開発ができるような機会を提供していきます。
また、NfNが大切にしているものとして、次の3つを掲げています。
ひとつは、誰一人取り残さないで社会が前進するようにすること。離島でも、あるいは海外でも、いろいろな職場で活躍する看護職一人ひとり、それぞれ悩みがあって、それらをみんなで共有したり応援したりしながら、様々な社会課題の解決に取り組んでいきます。
あとの2つは多様性と公平性、インクルージョンの概念とイノベーション。目に見える違いと見えない違い全てを受け入れ尊重し、公平でインクルーシブな環境を整えます。また、いろいろな分野で働く方々の知見や経験を集結させることで、クリエイティビティが生まれる(イノベーション)と思いますので、それらを活用しながら社会課題の解決を目指していきます。
NfNが提供するサービス(table1)
看護職はまだまだ女性の多い職種で、様々なライフイベントの影響を受けやすく、キャリア開発において、悩んでいる看護職はたくさんいます。インターネットで情報を得ることはできますが、どこまで信用できるのか分かりません。そういった声に応えるサービス設計になっています。
現場で活躍されている方の声を直接聞けるのがよい、地域や施設、病院を超えて、世代を超えてつながることで、視野が広がる、モチベーションも上がるという評価もいただいています。お互いに助け合うことで、新しいことでもゼロからのスタートではなくなり、いち早いローカルおよびグローバルな課題解決につなげていければと思います。
NfNの今後のスケジュール
Facebookページは2月1日、ホームページは2月22日に公開されました。
そして、3月には会員募集を開始します。初めは招待制、5月の看護月間に合わせて、紹介制による有料の会員募集を開始します。この時期と合わせて、オンラインでのキャリア相談の受付も開始予定です。是非、ご関心をお寄せいただけましたら幸いです。
最後になりますが、NfNでは個別キャリア相談を支援したり、看護職である会員のデータベースでは個人情報を扱いますので、信頼関係が非常に大事になってきます。是非NfNの趣旨にご賛同いただける方々にご参加いただければと思います。どうぞよろしくお願い申しあげます。
ウェブサイト(https://nursefornurse.org)
email:info@nursefornurse.org
(掲載:機関誌N∞[アンフィニ]2022 MAR-MAY)
2021.05.05
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2020.09.20