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日本看護サミット2021「看護職の就業継続が可能な働き方で、看護の未来を拓く」

2022.02.18

2月4日、パシフィコ横浜国立大ホール(神奈川県横浜市)において、日本看護協会主催の「日本看護サミット2021」が開催されました。 コロナ禍のため、会場参加とリモート参加のハイブリット開催となり、合わせて2000人以上が参加しました。

最初に、日本看護協会の福井トシ子会長が挨拶し、開会を宣言しました。福井会長は、挨拶の冒頭「オミクロン株が猛威をふるっておりまして、6波の感染拡大が暮らしにも影響しております。長期化している新型コロナウイルスとの戦いによって、医療現場の負担は増す一方であります。改めまして、医療や介護の現場をはじめ、地域のあらゆる場所で、新型コロナウイルス感染症と対峙しておられる医療従事者の皆様、とりわけ最前線で活躍しておられる看護職の皆様に心より感謝と敬意を表します」と全国の看護職の労を労いました。

福井会長の開会宣言につづいて、来賓挨拶では、佐藤英道厚生労働副大臣、末松信介文部科学大臣がビデオ・メッセージを寄せられました。その後、黒岩祐治神奈川県知事が登壇し、挨拶しました。そして、あべ俊子衆議院議員のビデオ・メッセージが放映されました。

解説「看護職の働き方改革~2015–2020の取り組みの成果と課題~」

来賓挨拶のあと、日本看護協会の秋山智弥副会長がオンラインで登場しました。2015年に開催された看護サミットで看護労働政策が取り上げられましたが、秋山副会長は、その後の成果と現在(2021年)の課題について説明されました。そして、2040年に向けて、既成概念や既存の枠組みにとらわれない新しい看護の形、働き方に向けた取り組みが必要、と解説しました。

特別講演「看護の未来を拓く働き方~学ぶ・つながる・楽しむ~」(座長:勝又浜子日本看護協会専務理事)

元厚生労働事務次官の村木厚子さんが特別講演をされました。

人口構造が変わっていく中、2040年に向けて、①健康寿命の延伸、②多様な就労・社会参観実現、③医療・福祉サービスの改革が、重要な政策課題となっています。ものすごい勢いで世の中が変わっていくなか、100年生きなければならない時代に対応するために、村木さんは2つのキーワードを提示しました。一つは学び続けること、もう一つは異なるものとつながること

また、コロナ禍で医療をはじめ社会はたいへんなことになったが、プラスの面もあったと、村木さんは、長いあいだ難しいとされてきた時差出勤、在宅勤務が短時間で実行されたことをあげました。だから、難しいと思われる改革も、やる気になればできる、と村木さんは楽観視していると話されました。

鼎談「2040年に向けて、いま看護職に求められる働き方」(座長:井伊久美子日本看護協会副会長)

鼎談には、吉田学厚生労働省事務次官(リモート参加)、友納理緒前日本看護協会参与、石田昌宏参議院議員が登場しました。

吉田事務次官は、2040年に向けて日本の人口構造はどのように変化し、その変化によって看護職が担うべき役割について、地域包括ケア、タスクシェア、働き方改革の視点を交えて話されました。

友納さんは、働き方改革の流れの中で、看護職にも、兼業・副業も含めた多様な働き方・新しい働き方ができる働きやすい環境が求められるようになり、看護管理者はそのような変化に対応していくことが重要だと話されました。

石田議員は、看護職にとって必須だけれども大きな負担となっている夜勤に焦点を絞り、そのあり方の見直しを、他分野の24時間体制と比較しながら、提案されました。

このあと、ディスカッションが行われました。鼎談の締め括りに、石田議員は「これからは、健康だとか、よりよく生きる、幸せに生きる、あるいはウェルビーイングなど、そういった新しい軸で日本の未来を考えていかなければなりません。そういう時代にこそ、看護職が持っている知恵や経験が生きると思います。だからこそ、看護職が社会をひっぱっていくために、看護職自身が根っこから自分たちを考え直しましょう、というメッセージになると思います。言った以上、私も頑張ります。友納理緒さんは、自由民主党から次の比例代表候補の公認が出たと聞いています。政治の世界を目指すということは、一緒に働くことになります。ともに、日本の未来を看護の力で変えていくよう、努力したいと思います」と発言しました。

シンポジウム「多様な人材を活かす、多様な働き方」(座長:松田久美子埼玉県看護協会会長、三浦昌子愛知県看護協会会長)

最初に、森内みね子日本看護協会常任理事が、このシンポジウムの主旨説明を行いました。日本看護協会は2021年3月に「就業継続が可能な看護職の働き方」を提案していますが、このシンポジウムでは、国内外の先駆的な取り組みを各シンポジストから紹介してもらい、それらを「提案」の実現化に向けて活かしていただきたい、と森内常任理事は述べました。

奥裕美聖路加国際大学教授は「諸外国の看護職の交代制勤務」と題して、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、ブラジルにおける看護職の働き方を紹介しました。折笠清美新小山市民病院看護部長は「看護管理者として、元気に改革!」と題して、13時夜勤の導入や、勤務前残業の防止、身体拘束ゼロの取り組みなどを紹介しました。森山由香飯塚病院副院長兼看護部長は「効率的で働きがいのある看護サービル提供体制変革への取り組み」と題して、スタッフステーションから病室・病室周辺を拠点とする動きに変更することで業務効率の改善を図った取り組みを紹介しました。小西美智子大野浦看護部長は「『開かれた』働き方で一人一人の人生を尊重する」と題して、多様な働き方・院内副業の導入、病院独自のクリニカルラダーの構築、などの取り組みを紹介しました。

日本看護サミット宣言

シンポジウムの後、福井会長が「日本看護サミット 2021」の サミット宣言を発表しました。

<2040 年に向けて変わりゆく地域の医療ニーズに応え、 新たな看護ケアサービスを創造できるよう、働き方を 抜本的に見直し、多様な働き方を実現するとともに、 あらゆる職場において、就業継続が可能な看護職の 働き方を推進していくことを宣言します>

サミット宣言の後、齋藤訓子日本看護協会副会長が閉会の挨拶をし、日本看護サミット 2021が終了しました。

(日本看護連盟広報部)

日本看護連盟のコミュニティサイト アンフィニ
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