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日本看護協会がCOVID-19に関し調査結果を公表

2020.12.29

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12月22日、日本看護協会は「看護職員の新型コロナウイルス感染症対応に関する実態調査」の結果を報告し、記者会見を行いました。
この調査は、全国8,257病院の看護部長をはじめ、介護老人福祉施設、訪問看護ステーションの看護管理者、認定看護師・専門看護師等などを 対象に、第1波の状況を踏まえて9月に回答されたものです。

報告のなかで、看護職員の離職が病院全体で15.4%、感染症指定医療機関等に限れば、20%を超えていたことがあげられました。 第1波時点での数字であり、感染が継続している現状を考えると、「看護職員は心身の疲労 が ピークを迎え、使命感だけではすでに限界に近づいている」 (福井トシ子日本看護協会会長)と発言がありました。

調査を踏まえた福井会長のメッセージの概要は以下の通りです。なお、調査結果や福井会長のメッセージ映像は、 日本看護協会のWEBサイトにて見ることができます。

調査結果や福井会長のメッセージ映像の詳細は、ホームページをご覧ください。
日本看護協会こちらから

現在就業している看護職員が働き続けられる労働環境の整備

医療機関の経営状況が厳しくなっている。看護職員をはじめとする医療従事者が最前線で懸命に努力しているにもかかわらず、 減給やボーナスカットが起きている。

調査結果から、第1波時は地域住民 、通院患者、入院患者、家族からの電話対応が増え、看護職員に負荷がかかっていたことがわかった。 第3波の今も、医療現場によっては新型コロナウイルス感染症に対応する病棟で、看護職員が清掃や洗濯などを行っている。

医療機関の経営難から医療崩壊が生じないよう、国には看護職員をはじめ、医療従事者を支える財政支援、 環境整備に努めていただきたい。

医療体制が逼迫した病院等に必要な看護人材の確保と専門性の高い看護師の確保への取り組み

新たな人材の確保として潜在看護職員の雇用がある。調査結果から、都道府県ナースセンターを通じて復職した潜在看護職員の多くが、 現在も継続して就業し、新型コロナウイルス感染症対応に従事していることがわかった。一方で、受け入れ側に、潜在看護職員の 知識や技術の程度がわからない、教育研修や経営的な余裕がないなどの状況があった。

ナースセンターに登録している看護職は約13万人、資格を持ちながら看護の職に就いていない潜在看護職員は、全国で70万人いる。 看護の有資格者全員の所在や職歴、研修履歴等を把握できる仕組みが整備されていれば、復職のお願いも広い範囲でできたはずである。 国にはこのような仕組みの制度化を早急にお願いしたい。

クラスターが発生した医療機関への応援派遣については、都道府県から要請を受けた都道府県看護協会が、日本看護協会を通じて県外からの 看護職員の応援派遣を受ける仕組みを整備した(11月17日付)。この仕組みを活用し、12月22日時点で17の都道府県看護協会と協定の締結が完了した。

また、調査結果からは、感染領域だけではない、認定看護師、専門看護師がその専門性を発揮し活躍していたことが明らかとなった 。 例えば、救急看護認定看護師や集中ケア認定看護師、急性・重症患者専門看護師の多くが、新型コロナウイルス感染症の重症患者に 直接のケアをしている。精神看護の専門看護師は、患者さんや利用者さんご家族への対応に加え、看護職員や管理者への相談対応を行っている。

新型コロナウイルス感染症対応だけではなく、今後の医療機能の強化に向けても、認定看護師、専門看護師 の要請を推進していく 必要がある。日本看護協会は「 感染管理認定看護師養成推進事業 」を立ち上げ、感染症に関する専門的な知識と技術を持つ感染管理認定看護師の 養成を推進していく【資料1】。

新型コロナウイルス感染症に罹患した看護職員の支援

調査に回答した看護職員の0.2%が、新型コロナウイルス感染症に罹患していた。現在、約100万人の看護職員が病院に就業しているため、 病院の就業者だけを取り上げて推計しても、約2,000人が罹患している。

加入した医療機関等の従業員が新型コロナウイルスに感染して休業した場合、さらに万が一死亡した場合、労災給付に上乗せして給付金を支払う、「医療従事者支援制度」が創設されている【資料2】。
日本看護協会はこの趣旨に賛同し、新型コロナウイルス感染症関連の寄付金の一部を資金として拠出した。これらの資金や国の補助金を活用することで、 医療機関等は少ない負担で制度に加入できるので、積極的に申し込んでいただきたい。

国民の皆さまへ、看護職員の職務の大変さの理解を

新型コロナウイルス感染症に対応している看護職員はもちろん、一般の医療機関福祉施設、訪問看護ステーション等の看護職員、 保健所の保健師は心身ともに疲労困憊している状態が続いている。そんななか、残念ながら、今回の調査結果では、回答者看護職員の20.5%、7,904人が「差別偏見はあった」と回答した(n=38,479)。    

看護職員の離職防止のためには、看護職員の職務の大変さを理解していただくこと、間違っても誹謗中傷や差別をしないことが必要であり、 同時に看護職員が職務は大変だけれども報われていると思えることが必要ではないかと思う。

給与、賞与、そして危険手当等の手当てが十分に支払えるよう、国には一刻も早く医療機関への強力な財政支援を行うように、 日本看護協会から国への要望をさせていただくことを国民の皆さまにもご理解いただきたい。

(掲載:[MINIアンフィニ]No.409 2020年12月25日号)

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