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「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

2020.06.06

マルクス・ガブリエル 姫田多佳子/訳
講談社 2,100円+税

今世界中で注目されている気鋭の哲学者の、一般向け哲学書「三部作」の2巻目です。
デカルトのコギト=我思うゆえに我在り、という有名なテーゼがあります。このテーゼでは、生理学的には「思う」のは脳でしょうから、 突き詰めると「私」は脳だ、と言えそうです。この考えをさらに推し進めて、脳のメカニズムを詳しく調べれば、完璧な「私」=人間のコピーができるのでしょうか。
でも、それって、おかしくない?というのが、ガブリエルさんの主張です。 人間の意識、自己意識はモノで置き換えられないし、人間は間違える自由だってあります。 頭だけで生きている人間なんて見たことない、と言ったのはパスカルでしたっけ?古くて新しい問題です。
そして、なによりも哲学の入門書として、お勧めの一冊でもあります。

(ほしいも小僧二号)

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